Tomohiro Adachi
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安達朋博

 イノ・ミルコヴィッチ高等音楽院(モスクワ音楽院提携校)を経て、クロアチア国立ザグレブ大学・音楽アカデミーの鍵盤学科ピアノコースを最優秀にて卒業。卒業研究発表として、ベートーヴェン・リスト・スクリャービンのソナタとクロアチアの女性作曲家ドラ・ペヤチェヴィッチの作品によるリサイタルをザグレブにて開催、及びモーツァルトのピアノソナタの解釈とテクニックについて論文執筆。在学中より、ブラームス国際音楽コンクール、アントン・ルビンステイン国際ピアノコンクール、ローマ国際ピアノコンクールなど欧州各地の8つの国際コンクールで受賞。2004年にシチリア島で開催されたザイラー国際音楽コンクールでイタリア音楽界が誇る世界の巨匠ブルーノ・カニーノ氏に絶賛されて優勝。その後のドイツのリサイタルでは取材が殺到し、「最高クラスのピアニスト」と評されて以降、欧州各地・中東・アジア・オーストラリアのコンサートホールや劇場に招かれ、リサイタル・協奏曲ソリスト・音楽祭に多数出演し国際的に活動を行っている。

 2007年、東京文化会館・横浜みなとみらいホール・大阪いずみホールにてリサイタルを開催し日本デビュー。大阪公演の演奏は誌面でも高く評価され、ライヴCD「Dance of the Baroness」となりプラネティ・レーベルより発売され、さらにはBSフジ開局10周年記念特別番組「okaeri 山口智子 美の巡礼」(クロアチアの紀行ドキュメンタリー)で、番組全体にわたりこのCDの音源が使用され注目を集めた。コンサートの他、雑誌への執筆、テレビ・ラジオ・レクチャー・ヤマハブロードバンド講座にも出演しており、特に「たけしの誰でもピカソ(テレビ東京系)」に出演した際は、北野武氏より「豊かな感性」と絶賛された。

 特筆すべきは、クロアチア人作曲家による作品の発掘・研究と、演奏会・録音、テレビ・ラジオ出演、記事執筆などを通じての普及活動であり、同国初の女性作曲家ドラ・ペヤチェヴィッチやボジダル・クンツ、ボリス・パパンドプーロ、前大統領イヴォ・ヨシポヴィッチ氏の作品をはじめ、ロマン派・近代のほか、多数の現代作曲家の作品の国外初演を行う。2013年9月、ドラの故郷クロアチアのナシツェの記念財団より日本人で初めて招待されて以来、ドラの没後90年、生誕110年、音楽学校創立30周年などの記念公演は毎回安達が招待されドラの作品を演奏し、2016年3月にはクロアチア国立オシエク歌劇場にてドラのピアノ協奏曲のスラボニア初演を行っている(フィリップ・パヴィシッチ指揮・オシエク国立歌劇場管弦楽団)。またペヤチェヴィッチ家伯爵邸の敷地内に日本とクロアチアの音楽家の友好を願い、桜の木を植樹。2014年、シドニーでのリサイタルもクロアチア作品を披露し、現地のテレビ・ラジオ・新聞に大きく取り上げられている。この時の演奏を、世界的現代画家チャールズ・ビリッチ氏は「100人に1人は何かしらの形で音楽家になる人はいるだろうが、本当に才能を授かって生まれてきたクリエーターはごく稀である。トモヒロはそのうちの一人だ。彼が弾くとピアノは生きていると思わされる。」と称賛している。現在は、日本クロアチア音楽協会の設立代表者として、本国との連携のもと様々なコンサートをプロデュース。

 その他、(株)バップより7枚(コンピレーション含む)と、各種ライヴ盤CDが発売されている。2016年には、ペヤチェヴィッチのピアノ協奏曲日本初演のライヴ盤CDが発売され、各方面から絶賛されている。2007年及び2012年、ザグレブ弦楽四重奏団日本公演でドボルザーク、シューマン、ペヤチェヴィッチのピアノ五重奏曲ソリストで出演。2016年、イスラエル・エルサレム交響楽団日本公演でチャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番ソリストで出演。

 日本の音楽学校には行かず、戦後間もない、紺碧のアドリア海と緑の山々に囲まれたクロアチアの大地で磨かれた感性は、非常にセンシティブでデリケートである。それは音楽解釈の独創性にも繋がっており、根強いファンを増やし続けている。

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